軟X線の特長とX線検査の原理 2019.06.18 技術コラム 軟X線とは X線は波長が非常に短い電磁波の一種です。その中でもエネルギーの低い透過力の弱いX線を軟X線といいます。 X線検査の原理 X線はエネルギーが高く、波長が短いため物質を透過します。 物質を通過する際にX線は減衰しますが、その透過量(物質を通過したX線量)は物質の密度や厚みに依存します。 X線検査では透過量の違いを利用して噛み込みや入味検査を行うことができます。 噛み込みとは 包装工程において、商品のシール部に内容物がはさまれた状態を「噛み込み」といいます。噛み込みが発生すると、包装内の機密性が損なわれ商品の品質を保持できない場合があります。 入味検査とは 内容物の有無や数量、液量などを検査することです。 弊社のX線センサの機能は噛み込みの検知に留まらず、推定重量を算出できたりとウェイトチェッカーに相当する役割も果たすことができます。 弊社製品の特徴 弊社検査装置はエネルギーの小さいX線を使用しています。 物質を透過する力が弱くなると、厚みの薄いものに対する感度が良くなり、包材フィルムなどが判断しやすくなります。 X線画像では、X線の透過量が多いほど明るく、透過量が少なくなるほど暗く写し出されます。 従来のエネルギーの高いX線装置 X線の透過力が強すぎて、X線が包材により減衰されないので包材が見えていない。 弊社製品 X線が減衰しているため包材フィルムや低密度の噛み込みが判別できる。 「異物検出」と「噛み込み検出」 「噛み込み検査感度」と「異物検査感度」はトレードオフの関係にあり、弊社製品は噛み込み検査を優先した仕様になっています。噛み込み検査に特化しているため、検査精度には自信があります。 X線検査導入のメリット シール不良検査や入味検査を自動化することで人件費の削減および人手不足を解消できます。 高い精度で全数検査行うことができ不良品を見逃しません。 X線センサシステムではシールする前に検査を行うことで不良品の発生を未然に防ぎ、材料のロスを削減することができます。 エネルギーの非常に低いX線を使用しておりますので食品をはじめ商品へのX線の影響はございません。商品を傷つけたり、劣化させたりせずに検査を行えます。 軟X線検査装置FIXで検査できるもの前の記事 FOOMA JAPAN 2019 おさらい次の記事